長く住める家づくりを 耐震性を向上させる「筋交い」

長く住める家づくりを 耐震性を向上させる「筋交い」

2022.12.07
家づくりお役立ち情報

長期優良住宅 認められるには耐震等級2以上

家を建てるときは、誰もがその家に長く住むことを考えるものですよね。長く住むためには、時間がたっても快適に使用できる家を作る必要があります。一つの基準となるのが、住宅性能表示基準における「長期優良住宅」です。長期優良住宅には耐久や耐震、省エネルギー性など、さまざまな基準があります。今回は耐震に注目していきましょう。

長期優良住宅と認められるには、耐震住宅または免震住宅のいずれかに適合し、建築基準法のレベルを上回る耐震性を実現する必要があります。具体的には、数百年に一度程度発生する地震力の1.25倍の力に対し、倒壊や崩壊をしない程度の耐震力(耐震等級2以上)が必要になります。

耐震性を向上する手段の一つに、「軸組工法」の「筋交い」があります。

代表的な耐力壁は筋交いを用いた軸組工法

建物は真上からの重さには強いですが、横からの力には弱いという特徴があります。積み木で作った家を想像してみるとわかりやすいですね。そこで、地震や強風など横からの力を支えるために耐力壁(耐震壁)が用いられます。

この耐力壁に代表的に使われるのが、「軸組工法」において「筋交い」という建材を柱と柱の間に斜めに入れる方法です。木材の土台や骨組みに筋交いを取り付けることで、建物の横揺れを小さくする効果があるのです。

そのほかに「構造用合板」という面材を用いる場合もあります。倍率が高いほど横からの力に強いとされ、木造住宅では様々な種類の壁が組み合わせて使われます。しかし、木造軸組工法は設計の自由度が高く、人気が高い傾向にあるようです。

免震装置「アイソレータ」と「ダンパー」

建物に揺れが伝わりくくする構造を「免震構造」といいます。従来の耐震構造では、地面の上に直に建物が建てられていました。しかし免震建築物は、免震装置の上に家を建てて、建物に伝わる揺れを抑えています。

免震装置には、「アイソレータ」と「ダンパー」があります。アイソレータ(アイソレーター)は、建物を支えて建物をゆっくりと移動させます。一方、ダンパーはいつまでも続く揺れを止めることができます。

下図では、従来の耐震構造とアイソレータの機能との違いを表しています。

新しい工法も選択肢に

近年では、「スーパーウォールパネル」と呼ばれる壁材を用いた「スーパーウォール工法(SW工法)」や、オランダ発の「スケルトンインフィル工法」といった新しい工法も注目されています。

たとえ中古住宅でも、耐震等級2または免震構造であることの適合証明書を取得するれば、長期優良住宅の認定を受けることができます。耐震等級を測るには「損傷防止」と「倒壊等防止」といった基準が定められています。住宅の耐震性は専門的な知識が必要ですから、専門家に相談してみるのがよいでしょう。

まとめ

軸組工法の筋交いは耐震性能を向上させる技術として古くから使われています。耐震性・免震性を備えた構造、高い倍率を持つ耐力壁を適切に選び、安心して暮らせる住まいを実現しましょう。

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